ゆで卵すら満足に作れない人生
ゆで卵を作ろうとした。
あらかじめ電気ケトルでお湯を沸かしていれば、茹で時間の短縮を図れるのではと思った。
鍋に卵を二個入れて電気ケトルで沸かしたお湯を注いだら、熱湯による急激な温度変化に耐えられなかった卵にヒビが入った。
道端で轢かれて腸がはみ出てる猫のように、殻から白身が少しばかり流れ出た。
後は野となれ山となれでそのままガスコンロにかける。
適当な時間で火を止め殻を破る。
シンクの角に卵を叩いたら小さな蜘蛛の巣状のヒビが入る。
少しずつ欠片を取り除いていく。
大きい破片を剥がそうとしたら、白身とともにごっそりと剥けた。
固茹での黄身がこんにちは。
開頭手術で脳みそ剥き出しの人みたいになってしまった。
見たことはないがそんな感じだろ。